私は化学物質過敏症?自己診断でチェックしてみよう!
化学物質過敏症かどうかチェックしたい!
自分や家族が化学物質過敏症かどうか知りたいけど、どういう基準で判断したら良いのか分からない!
そんな人のために、化学物質過敏症自己診断チェックリストをつくりました。
- 他の人では気づかないような匂いでも敏感に反応してしまう
- ある時を境に急に化学物質に反応するようになった
- 化学物質にさらされると全身に色々な症状が出現する
- 原因である化学物質から離れると症状が消え、再びさらせれると症状が現れる
- 色々な種類の化学物質に反応するので人の中にいるのが困難
- 日常生活で使うものに制限がある
- 特定の匂いに好き嫌いがある
- 特定の化学物質を大量に吸い込んだ
- 何件も病院に行ったが原因が分からない
- 症状が慢性化している
化学物質過敏症になると、洗剤などの日用品にも反応してしまう
化学物質過敏症とは、身の回りに当たり前にあるごくありふれた化学物質が原因で体調を崩してしまう病気です。
別名「CS」(Chemical Sensivity) と言われています。
化学物質と聞くと、科学の実験で使うような薬品を思い浮かべる人も多いと思いますが、今の世の中では、農薬や自動車の排気ガス、洗剤や食品など、たくさんの日用品に使われています。
普通の人は気づかないような少ない量でも反応してしまうので、周りの人にはなかなか理解してもらえず、私もかなり苦労しました。
病名もあまり知られていない上に、一般の病院で検査しても異常がみつからないので、本人でも気づかずに発症してしまっている例はかなり多いと聞きます。
周りの人は、化学物質の害を知らずに悪意なく使っているので、
「やめてください!」
と言うのも大変な勇気がいります。
重症になると、寝たきりになってしまいます
厄介なことに、ひとつの化学物質に反応してしまうと、そのうちにたくさんの化学物質に反応するようになってしまいます。
化学物質過敏症の人が悪化していく様子を、
「坂道を転がるように悪化する」
という例えを用いることがあります。
はじめはたばこの煙だけだったのが、そのうちに洗剤や化粧品、農薬など、ありとあらゆる化学物質に次々と反応するようになってしまうのです。
今の世の中どこへ行っても化学物質で溢れているので、悪化すればするほど、自分の身を安心して置ける場所がなくなってしまいます。
重症になると寝たきりで酸素マスクが外せなくなってしまう人もいると聞いたことがあります。
普通の日常生活が送れなくなってしまうので、中には自殺してしまう人もいるほど深刻な病気です。
こんな人が化学物質過敏症になりやすいです
では、一体どういう人が化学物質過敏症になりやすいのでしょうか?
- 女性である
- 40歳以上である
- アレルギー体質である
- 家や会社を新築、リフォームした
- 家や近隣でシロアリ駆除剤を使用した
- 周りにたばこを吸う習慣のある人がいる
- 化学物質を扱う仕事をしている
- 都会に住んでいる
- 交通量が多い道路や交差点の近くに住んでいる
- 農薬の空中散布が行われる地域に住んでいる
- 家の近くにゴルフ場がある
みなさんはいくつ当てはまりましたか?
私は7つも当てはまりました!
こんなにも化学物質過敏症になるリスクを抱えて過ごしていたのですね。
女性の方が化学物質過敏症にかかりやすい
化学物質過敏症の70%は女性であるといわれています。
私は未だに男性で化学物質過敏症の人には出会ったことがありません。
それだけ女性の方がかかりやすいのだと思います。
女性の方が家にいる時間が長いので室内の化学物質を吸い込みやすいこと、子供を産むため、体に危険な環境に反応しやすいためだと考えられています。
他には、「環境ホルモン」という女性ホルモンに似た化学物質が、女性ホルモンの受容体と結びついて、ホルモンバランスを崩すことが分かっています。
特に、ホルモンの機能の低下した中年の女性に多く見られます。
化学物質過敏症の70%はアレルギー体質の人
化学物質過敏症の70%はアレルギーにかかったことがあるというデータがあります。
私も幼い頃、アトピー性皮膚炎でした。
新築の家は化学物質の影響が大きい
新築の家は「病気の家」とも言われるほどに化学物質の量が多いため、シックハウスになってしまう人がたくさんいます。
シックハウスの約60%が化学物質過敏症になるといわれています。
また、賃貸マンションやアパートの入居前に消毒や害虫駆除を行う場合があるので、何度も引越しをしている人は要注意です。
化学物質を扱う仕事をしている人は要注意!
美容師、シロアリ駆除の業者、清掃業者、大工、塗装業者、医療従事者、農家の人、印刷業者、書店などで働く人は、常にたくさんの化学物質を浴びているので、発症のリスクも大きくなります。
また、学校、図書館、公民館などの公共施設は、換気の設備がないところが多いため、それらの施設で働く職員のリスクも大きくなります。
都会や交差点近くは空気が悪いので化学物質過敏症になりやすい
都会や交通量が多い道路、信号のある交差点の近くに住む人は、車の排気ガスなどの化学物質の影響が大きくなります。
農薬の空中散布で化学物質過敏症になることも
農村やゴルフ場での農薬や消毒薬の空中散布によって化学物質過敏症になることがあります。
農村は、空中散布以外でも季節になると農薬をまくことがあるので、周辺の地域に住む人は注意が必要です。
全ての人が化学物質過敏症のリスクがあります
化学物質過敏症になってから思うのですが、化学物質過敏症になったことがない人は、自分には全く関係のない病気だと思っている人が多いように思います。
地下鉄サリン事件などで、中毒症状が出ることは理解できても、当たり前に使っている日用品で体調を崩すということが想像できないようです。
でも、化学物質過敏症は、ある日突然発症するのです。
今は無症状なあなたもいつか化学物質過敏症になってしまうかもしれません。
化学物質過敏症は、特別な体質の人がなる病気ではありません
現代の日本では、誰でも化学物質過敏症を発症する可能性があります。
今や国民の4人に1人が花粉症と言われる時代になりました。
花粉症は、大気汚染が原因だと言われています。
空気のきれいな時代には、花粉症にかかる人はいませんでした。
化学物質過敏症も例外ではありません。
化学物質過敏症の患者は増える一方だと聞きます。
それだけ現代社会は化学物質にまみれているのです。
化学物質過敏症でない人は重症な病気になることも・・・
化学物質過敏症を発症をしない人は鈍感なだけで、体の中には確実に化学物質が蓄積されています。
後になってガンなどの重大な病気になることもあるので、発症しないからと言って安心できません。
どんな人にとっても化学物質は良くないので、発症している人もそうでない人も、みんなで力を合わせて身の回りから化学物質を減らす努力をして欲しいです。
みんなが化学物質に依存しない世の中になったらいいなあ・・・と思います。
参考文献:
- ・石川 哲(著) 宮田 幹夫(著). あなたも化学物質過敏症?―暮らしにひそむ環境汚染 (健康双書). 農山漁村文化協会. 1993. 195p.
- ・石川 哲(著) 宮田 幹夫(著). 化学物質過敏症―ここまできた診断・治療・予防法 (生命と環境21). かもがわ出版. 1999. 169p
- ・石川 哲(著). 化学物質過敏症ってどんな病気―からだから化学物質「農薬・食品添加物」を除去する健康回復法. 合同出版. 1993. 138p.
- ・宮田 幹夫(著). 化学物質過敏症―忍び寄る現代病の早期発見と治療. 保健同人社 . 2001. 71p.
- ・加藤 やすこ(著) 出村守(監修). 電磁波・化学物質過敏症対策―克服するためのアドバイス (プロブレムQ&A). 緑風出版 . 2004. 185p
- ・能登 春男(著) 能登 あきこ(著). 明日なき汚染 環境ホルモンとダイオキシンの家―シックハウスがまねく化学物質過敏症とキレる子どもたち. 集英社 . 1999. 245p
- ・宮田 秀明(著). 体内複合汚染―家族の安全と健康、どうすれば守れるの?. 朝日ソノラマ . 2000. 171p
- ・化学物質過敏症支援センター.http://www.cssc.jp.(2018-12-23).
- ・フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』.https://ja.wikipedia.org/wiki/化学物質過敏症(2018-12-23).