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化学物質過敏症 発症のメカニズム

化学物質過敏症 発症のメカニズム

化学物質過敏症 発症までの3つのプロセス

去年までは何ともなかったのに、突然化学物質過敏症になってしまった、という話をよく耳にします。
 
急になったように感じますが、実は初期の段階で体は警告サインを出していたのです。
 
では、どういった経緯で化学物質過敏症を発症するのでしょうか?
 
化学物質過敏症になるまでには、3つのプロセスをたどります。

  • 警告期
    原因である化学物質にさらされることで症状が起こる
  • 適応期(マスキング期)
    次第に体が原因物質に慣れてしまい、治ったかのように感じる
  • 発症
    「警告期」や「適応期」に原因物質を取り除かずに体に溜まった結果、発症する

3つのプロセス

❶ 化学物質は危険だと体が知らせてくれる「警告期」

警告期

体ははじめ、原因物質にさらされるとショックを受け、不快な症状が現れます。
 
これは、体が「化学物質は危険だよ」と教えてくれている警告サインなのです。
 
この時期の体からのメッセージを見逃さないように気をつけていれば、化学物質過敏症にならずに済むかもしれません。

❷ 体が化学物質に慣れて治ったかのようにみえる「適応期(マスキング期)」

体が慣れてしまうと、原因物質がある方が快適に感じることも

適応期

化学物質が危険であることを教えてくれる「警告期」に気づかぬまま原因物質に長期間さらされ続けると、体はそういう環境に適応し、いつもと同じ安定した状態を保とうとします。
 
原因物質にさらされても症状が現れなくなるため、あたかも治ったかのように見えます。
 
適応期には体は興奮状態にあり、むしろ原因物質がある方が心地よく感じるようになります。
 
好きで使っていた香水が、実は化学物質過敏症の原因になっていた、という可能性も十分ありうるのです。
 
しかし、化学物質は体内に蓄積されているので、見せかけにすぎません。
 
悪い環境でも一生懸命適応しようとする人間の体の仕組みはすごいですが、原因物質が体にとって危険だということが分からなくなってしまうのは怖いですね。

治ったかのように見えても、原因物質を取り除くと体調が悪化します

離脱

体が原因物質に慣れて症状が落ち着いていた「適応期」に原因物質を取り除くと、今まで適応していた体が混乱し、体調が悪くなります。
 
体が原因物質に適応している時には心地よく感じた原因物質も、ひとたび取り除いてしまうと落ち込みなどの不快な症状が出てくるようになります。
 
化学物質過敏症の人が都会から空気きれいなところへ移動したら、一時的に体調が悪くなるのはこのためです。
 
タバコをやめた時に不快な離脱症状が現れるのも同じメカニズムです。
 
その後、原因物質がない状態が続けば次第に症状が落ち着いていきます。
 
しかし、再び原因物質にさらされると、適応していた体が混乱したままなので、以前よりもひどい症状を起こすようになります。
 
月曜日に会社や学校に行きたくない場合は、今までその場所に慣れていた体が、行かなくなることによって混乱し、体調が悪くなっている可能性があります。
 
離脱症状が現れている証拠なので、化学物質過敏症のサインかもしれません。
 
そう考えると、原因物質を取り除いた時に現れる不快な症状も、体が「化学物質は危険だよ」と教えてくれている警告サインと読み取ることもできますね。

❸ 体の「警告サイン」に気づかず原因物質を取り除かないでいると、発症してしまいます

発症

体の「警告サイン」に気づかず、長期間に渡って原因物質を取り除かないでいると、化学物質は体にどんどん蓄積され、ついには体が耐えられなくなってしまいます。
 
その結果、化学物質過敏症を発症するのです。
 
ひとたび化学物質過敏症になってしまうと、今まで何ともなかった少ない量でも症状が現れるようになります。
 
さらに、原因物質に繰り返しさらされているうちに体が過敏になり、他の化学物質にも反応するようになってしまいます。
 
突然なってしまったかのように見える化学物質過敏症ですが、後になって振り返ってみると、体は何度も危険を知らせてくれていたんですね。
 
こうして見ると、一つの化学物質だけが原因で化学物質過敏症を発症したのかと思いがちですが、実は、一つの化学物質は引き金になっただけで、他にも色々な要因が複雑に絡み合っているのです。
 
詳しくは次の項目を見てみましょう。

様々なストレスがその人の許容量を超えると発症します

化学物質過敏症は、たいていの場合一つの化学物質が引き金で発症したように見えますが、実は体内に取り込まれた化学物質などの様々なストレスが、その人の許容量を超えてしまうと発症するといわれているのです。
 
では、身の回りにある化学物質以外のストレスには一体どのようなものがあるのでしょうか?

現代人は日常的に様々なストレスにさらされている?

現代人は、日常的に化学物質を含めた多くのストレスにさらされています。

大きく分けると4つのストレスに分類されます。

  • 精神的ストレス
    人間関係やお金、仕事など悩み
  • 生物からのストレス
    ウイルスやカビなどの微生物、寄生虫、花粉、ほこり、食べ物
  • 環境のストレス
    化学物質、電磁波、人工放射能、音
  • 自然によるストレス 
    重金属、紫外線、自然放射能、地球や宇宙からの電磁波、自然災害、天気、気温 湿度
ストレス

こうしてみると、私たちの身の回りは随分色々なストレスであふれているのですね。
 
化学物質だけでもすごいストレスなのに・・・。

現代人は物質的には恵まれていますが、かなり過酷な環境下に置かれているということになりますね。

ストレスには許容量があります

許容量

日常的に様々なストレスにさらされると、体はその環境に適応しようと一生懸命頑張ります。
 
ところが、長期間にわたってさらされ続けると、ある時を境にストレスがその人の許容量を超えてしまい、化学物質過敏症を発症してしまいます。
 
ではここで、化学物質過敏症の発症のメカニズムを、人の体をバケツに例えて見てみましょう。
 
日常生活でバケツ(体の中)に様々な水(ストレス)が入り込み、バケツの中に空きがあるうちは、水があふれる心配はありません。
 
しかし、バケツの大きさにも限界があります。
 
ストレスを受け続けていると、バケツの水はどんどん溜まって行き、ついにはバケツの中から水があふれてしまいます。
 
これが「化学物質過敏症が発症した状態」です。

一度許容量を超えてしまうと、少しの量で反応するようになってしまいます

少しの量

一度バケツの中がいっぱいになってしまうと、一滴の水でもバケツから溢れるようになります。
 
つまり、少ない量の化学物質にも反応してしまうのです。

化学物質過敏症になると電磁波や食べ物などにも過敏になります

電磁波過敏症

よく、化学物質過敏症の人が発症と同時に電磁波や食べ物にも過敏になったという話を聞きますが、バケツの中に電磁波や食べ物も一緒に入っていたからなんですね。
 
そう考えると、花粉症などのアレルギー体質の人が化学物質過敏症になりやすいのも、花粉症になった時点でかなりバケツの水が溜まっていたのかもしれませんね。

同じ環境にいても発症する人としない人がいるのはなぜ?

同じ環境にいるのに、化学物質過敏症になる人とならない人がいるのはなぜなのか、不思議に思ったことはありませんか?
 
それは、その人が生まれつき持っているものと、生まれた後に受ける影響の両方が関係しています。
 
ではここで、人が病気になるメカミズムを見てみましょう。
 
病気は、その人が持っている3つの因子の乱れから起こります。

  • 老化
  • 遺伝的体質
  • 環境(栄養を含む)
メカミズム

化学物質過敏症になる人は、親からもらった生まれつきの化学物質を解毒する力が弱い人や、中高年に多いといわれています。
 
先ほどのバケツの例でいうと、人によって、ストレスを受けるバケツの大きさ(体質と年齢)、つまり、化学物質を受け入れられる許容量が違うのです。
 
許容量
 

では、この3つの中で、自分の努力で変えられるものは何でしょう?
 
そう、環境だけが、自分の努力で良くすることができるのです。
 
環境が悪ければ老化が加速し、生まれ持った体質から来る病気もどんどん進行していきます。
 
逆を言えば、その人を取り巻く環境を良くすれば、化学物質過敏症の発症を防ぐことができるのです!

 
生まれつきのバケツの大きさは変えられないので、少しでも環境の中のストレスを小さくして化学物質過敏症にならないように注意することが大事なんですね。

参考文献:

  • ・石川 哲(著) 宮田 幹夫(著). あなたも化学物質過敏症?―暮らしにひそむ環境汚染 (健康双書). 農山漁村文化協会. 1993. 195p.
  • ・石川 哲(著) 宮田 幹夫(著). 化学物質過敏症―ここまできた診断・治療・予防法 (生命と環境21). かもがわ出版. 1999. 169p
  • ・石川 哲(著). 化学物質過敏症ってどんな病気―からだから化学物質「農薬・食品添加物」を除去する健康回復法. 合同出版. 1993. 138p.
  • ・宮田 幹夫(著). 化学物質過敏症―忍び寄る現代病の早期発見と治療. 保健同人社 . 2001. 71p.
  • ・加藤 やすこ(著) 出村守(監修). 電磁波・化学物質過敏症対策―克服するためのアドバイス (プロブレムQ&A). 緑風出版 . 2004. 185p
  • ・能登 春男(著) 能登 あきこ(著). 明日なき汚染 環境ホルモンとダイオキシンの家―シックハウスがまねく化学物質過敏症とキレる子どもたち. 集英社 . 1999. 245p
  • ・宮田 秀明(著). 体内複合汚染―家族の安全と健康、どうすれば守れるの?. 朝日ソノラマ . 2000. 171p
  • ・化学物質過敏症支援センター.http://www.cssc.jp.(2018-12-23).
  • ・フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』.https://ja.wikipedia.org/wiki/化学物質過敏症(2018-12-23).

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